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ChainTalk特集:DeFiの2020年を振り返る

December 25, 2020

ブロックチェーンの業界関係者に「2020年はどのような年だったか?」と問うと、誰しもがDeFiをあげるくらい、DeFiは2020年に存在感が大きく増したブロックチェーンのいち領域である。

 

変化が激しすぎて、ついていくのがやっとのこの領域について、今回はDeFi界隈で波風が立った事象を振り返っていく。

 

DeFiの波風振り返り 2020

CompoundによるDeFiブームの夜明け

DeFiのブームに火を付けたのは、間違いなくCompoundといえるだろう。Compoundは、暗号資産ベースのレンディングプラットフォームであり、12月25日時点でスマートコントラクト上にロックされた資産の総額が18.5億ドルにものぼる。レンディングサービスを利用するとプラットフォームのガバナンストークンであるCOMPトークンを得ることができるため、ユーザーは暗号資産を担保に入れて資金を借り、その資金を担保にしてさらに資金を借りる行為を繰り返し、COMPトークンの獲得を図った。これが、DeFiにおけるリクイディティマイニングのさきがけとなった。COMPトークンは6月21日に最高値を付けた。

 

分散型オラクルChainlinkの存在感の急増

COMPの後を追うように、トークン価格が上がったのは分散型オラクルChainlinkのトークン、LINKである。DeFiサービスを動かすためには、どうしても様々な資産の価格情報が必要になる。しかし、ブロックチェーン上にそれらは存在しないため、情報を外から引っ張ってくることになる。そのための橋渡しとなるのがオラクルという仕組みである。LINKは8月16日に最高値をつけ、以来、暗号資産の時価総額上位の常連となった。そして、トークン価格が注目されたプロジェクトとの提携は、ニュースとして目立つため、同時期に多くのプロジェクトがChainlinkとの統合を発表するようになった。

 

Uniswapの出来高が常時bitFlyerを超えるように

Chainlinkの価格が高騰した時期から、あらゆるDeFiトークンが買われる流れがで出来上がっていた。DeFiトークンの主な売買手段として使われたのが、DEXのUniswapである。従来の中央集権型の取引所だと、トークン上場まで待たなければいけなかったものが、DEXだと誰でもすぐに上場させることができるため、いち早くトークンを入手するための需要がUniswapに殺到した。これまで、DEXは流動性がなくて使い物にならないとされていたが、Uniswapはユーザーが流動性を提供できる仕組みを提供し、巨大な流動性を獲得することに成功した。そこから生み出される出来高は、常時bitFlyerを超えるようになり、8月30日には一時的に米国最大手のCoinbaseを超えることにもなった。

 

SushiSwapの台頭

DeFiブームの最中、Uniswapのコードをフォークする形で作られたのがDEXのSushiSwapである。その登場は斬新なものであった。ユーザーがUniswapに流動性を提供した際に得ることができるLPトークンを、SushiSwap側でステーキングさせ、それらを使ってUniswapの流動性を奪うというものであった。奪取は9月9日に実行され、その総額は約880億円にも及んだ。この事件は、Uniswapへのバンパイアアタックと呼ばれるようになった。当初は、単なるギャグで作られたと、誰しもが思ったSushiSwapであったが、今やDEX分野において取引量第2位を誇るまでに成長している。

 

ビットコイン価格超えのデジタル資産が登場

DeFiブームの中、トークン価格で大きな存在感を放ったのがイールドアグリゲーションを提供するyearn.financeのYFIトークンである。もともとトークン総発行数が3万しか無いことに加え、サービスそのものが非常に優れていたことから、YFIトークンに買いが殺到したと見られている。その価格は、ピーク時で3.85BTCに達し、世界で初めて価格がビットコインを超えたトークンとして認知された。yearn.financeは、フェア・ローンチと呼ばれる形のトークン配布を行ったことでも界隈から評価され、創始者アンドレ・クロニエ氏がローンチした他のプロジェクトも、DeFi界隈から大きな関心を集めることなった。

 

次に波風を立てるDeFiサービスは?

これまで書いたように、2020年に業界を驚かせたDeFiサービスの特徴は、大きく3つになる。流動性の提供で報酬を得られること、リクイディティマイニングやイールドファーミングで新たなトークンを得られること、そしてフェアローンチであることだ。これらの先駆者が、現在のよく知られたDeFiプロジェクトとなっている。

 

そして、次なる波風を立てるDeFiサービスの候補として、MULAN Finance(ムーラン ファイナンス、以下MULANと表記)があげられる。MULANは、前述の特徴を持ち、XRPのクジラとしてよく知られているSeth Lim(セス・リム)も注目している。

 

MULANは、決してDeFiの先駆者ではないものの、これまでに書いたDeFiサービスの良いところを統合したサービスになる。つまり、MULANがあれば、これまで独立して使わなければいけなかったサービスを、ひとつで完結させることができるということだ。

 

MULANのサービスローンチはこれからである。2021年第1四半期には、MULANの最初のサービスであるDEXのMulanswap(ムーランスワップ)が開始される予定となっている。サービスが日本語を含む多言語で提供され、英語が苦手なユーザーでも使いやすいものになる予定である。もちろん、Mulanswapでもリクイディティマイニングを利用することができる。

 

そして、2021年第三四半期には、債券サービスであるMulan Finance Bonds(ムーラン ファイナンス ボンド)が提供される。ユーザーは固定金利の債券を購入することができ、その資金が利用されるとNFTを受け取ることができる。さらに、それらをステーキングすることによる、新たな収益機会が与えられる。

 

このように、MULANでは様々な収益機会をユーザーに提供する。その軸となるのが、MULANトークンである。現在はトークンが先行ローンチされている状態であるが、これからMULANのサービスに組み込まれていくことによって、配当やリクイティディマイニングなどの収益機会が増していくことだろう。

5/5

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